現在、グアテマラのアンティグアでは毎週日曜日にキリストが十字架を背負っている像が乗っている山車が街中を歩き回っています。これはキリスト教おそらく主にカトリックの宗教行事でプロセシオン(la procesión)【行列】と言われているものです。
なぜこんなことをしているか?
今年2017年は4月16日がセマナ・サンタ(la semana santa)【聖週間】ですが、そのセマナ・サンタに向けて今はクアレスマ(la cuarezma)【四旬節】という期間だからなのです。
キリスト教信者のかたはわかると思いますが、多くの日本人は分からないと思うのでセマナ・サンタやクアレスマについて自分が知り得たことを書いていきたいと思います。
※間違っていることがあるかもしれませんが。。。その時はごめんなさい。
セマナ・サンタとは
セマナ・サンタ(la semana santa)は日本語で【聖週間】と訳せると思います。英語だとたぶんイースターと言われているものにあたるかもしれません。
ユダヤ人から時の支配者ローマ帝国へ反逆者として渡されて、十字架にはりつけされて処刑されたイエス・キリストが3日目に復活したことを祝うみたいです。
金曜日をビエルネス・サント(viernes santo)【聖金曜日】と呼び、日曜日(今年2017年は4月16日)が復活の日(これをスペイン語圏ではセマナ・サンタと言っている)になってるっぽいです。調べてみるとヘススが処刑された日を入れて3日目のようなので金・土・日ぽいですね。
毎年、セマナ・サンタの日付が変わります。
復活祭は基本的に「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に祝われるため、年によって日付が変わる移動祝日である。日付は変わるものの、必ず日曜日に祝われる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%A9%E6%B4%BB%E7%A5%AD
参考2012年のセマナサンタ「アンティグア郊外のサンフェリペ教会のセマナサンタの山車がすごい」
参考2017年のセマナサンタ「アンティグアのセマナサンタは復活祭(日曜日)より聖金曜日のほうが盛り上がる」
クアレスマとは
クアレスマ(la cuarezma)は日本語で【四旬節】と言うらしい。
イエス・キリストが復活する日の前40日間を指すと聞いたけど、実際は日曜日を抜いた40日間なので46日前から復活日前日までの期間を指すようです。
ブラジルのリオデジャネイロのカーニバルなんかはこのクアレスマに入る前に盛大に祝おうという主旨のはずなんで、毎年開催時期が変わるのもセマナ・サンタに合わせているからなのです。
カトリコの影響は絶大です。
アンティグアでのプロセシオン
プロセシオン(la procesión)とはスペイン語で【行列】という意味になるのですが、このクアレスマの期間中の毎週日曜日に決められた教会(毎週違う教会)からイエス・キリストが十字架を背負っている像をメインにした山車が出てアンティグア市内を歩き回ります。
自分はクアレスマやセマナサンタの期間を海外で過ごしたのは2012年のグアテマラだけで2009年は3月に帰国したので一度プロセシオンを見たかなぁな感じです、今回が人生で2度目になるんですがまたグアテマラというかアンティグア。まぁこれ目当てに戻ってきたというのもあるんですが、なのでほかの国でクアレスマの期間をどう過ごしているのか分かりません。
クアレスマ期間中の山車のメイン像全てが十字架を背負っているイエス・キリストです。一度だけというかこれはSan Bartoloméという教会限定なのですが、Jesús de la caídaと言われているイエス・キリストが十字架を背負ってゴルゴダの丘を登っている途中で転んでしまうシーンがあるのですが、そのシーンをモチーフにした山車がでます。
要するにストーリーになっていて、イエス・キリストが処刑される聖金曜日(ビエルネス・サントス)のプロセシオンでは処刑されたイエス・キリストが棺のなかに入っているシーンが山車として出てきます。アンティグアでは聖金曜日の日には二つの教会でプロセシオンが行われるのですが、前回見た時には一つの教会しか見ていなかったのですが、そちらでは棺をイメージしたガラスケースに横たわるイエス・キリストの像が山車のメイン像でした。
アルフォンブラ
アルフォンブラ(la alfombra)とはスペイン語で【絨毯】という意味になります。プロセシオンが通る道では市民がアルフォンブラを作って迎え入れます。
アルフォンブラは主におがくずに色を付けて作られています。おがくずにも目の細かいものと粗いものの2種類があります、またおかくずではなく花、野菜や果物から日用品などをいったものまでが材料になっています。
プロセシオンが通る道の家の方々がおそらく自費(ご近所同士で協力したりもしていると思う)で作っているのでその予算に合わせたものになったりしてます、金持ちの家の前のでは精巧なアルフォンブラだったり。
日本から見ると決して豊かではないグアテマラで、なんで自費でそこまでするのか?なんて思うかもしれませんが、たしかに宗教離れも増えているみたいですが
カトリックの影響力は絶大なのです。
こんな感じでアルフォンブラを作ってます。
模様が細かく時間がかかりそう。夜明け前から準備したりする人もいるみたいです。
このアルフォンブラは全て花でつくられてました。
必ずしも平面につくらなくてもいいかんじ。
なんかのシーンなんでしょうね。プロセシオンが通る時にはさすがにどかすと思うのですが。。。
おそらく聖書か何かに書かれている言葉なんでしょうね。
金魚っす。
自分はキリスト教信者ではないのでホームステイの家族やスペイン語学校の先生から聞いた話程度の知識なんですが、これぐらいでも知っておくとまぁ毎週楽しめたりしています。何も知らなかったらたぶん一度見ればいいって思うでしょうね、きっと。
あと、ヘスス・デ・ラ・カイーダの話をキリスト教信者じゃない自分が知っているかと言うと、これはアンティグアにあるメルセッ教会内にビアクルシスってものがあって、これは前にいた時に書いた「メルセッ教会のViacrucis(ビアクルシス)」を読んでください。