海外旅行をする時ってスリや置き引き、強盗といった犯罪の被害にあったり、巻き込まれたりするのが怖かったり不安だったりしますよね。
トータル3年以上の期間、中南米を旅行していた私が心がけていた盗難対策や防犯対策などをここで書いていきます。
中南米以外のほかの地域の海外旅行にこの防犯対策が通用するかわかりませんが、危険度が高いと言われている中南米で意識した防犯対策なのでたぶん通用すると考えています。
海外旅行の防犯対策に正解はないと私は考えていますが、少しでもあなたの海外旅行の防犯対策に役に立つことがあればうれしいです。
海外旅行で日本人ってばれても防犯対策は全然できる
海外旅行の防犯対策を書いているページを見るとよく書かれているのが「日本人だとばれない様な服装する、目立たない服装する」などの日本人ということを隠すような防犯対策。
私が旅行した中南米では服装や身振りを変えたところで、顔がアジア人なので無意味です。
日本人かどうかは別としてアジア人として見られるし、中南米の街によってはアジア人があまり住んでいないのでアジア人=観光客って思われるのが普通です。
一度スペインとローマへ旅行したこともありますが、そこで韓国人女性はかなり派手な格好していたのをよく見かけました。
それに比べたら日本人女性の服装ってそこまで派手じゃないような気もします。
日本人が金持ちだと思われているウソ
バブル景気の時代は日本人が金持っているから犯罪のターゲットになったかもしれませんが、現在は中国人の方が海外旅行で金を使っていると思います。
中南米の人(中間層より下の層)にしてみれば地球の裏側から旅行しに来ているだけで、貧乏バックパッカーだろうがその人たちからしてみればみんな金持ちなのです。
日本人が金持ちじゃなく、(地球の裏側から旅行できるだけのお金を持っている)アジア人が金持ちなんです。
私が出会った日本人旅行者で首絞め強盗の被害にあった方はこう言っていました。
[st-cmemo fontawesome=”fa-user” iconcolor=”#42A5F5″ bgcolor=”#E3F2FD” color=”#000000″ iconsize=”200″]「チーノ、チーノ」って呼びかけられて、そっちの方を見るとすぐに後ろから首絞められて意識を失った。[/st-cmemo]
注意をひく人と首を絞める人、すくなくとも2人組の犯行でした。
そのときに被害にあった方の注意をひくために発した「チーノ」って単語は「中国人」という意味だったり「アジア人」を称して言ったりするスペイン語です。
強盗をした人たちは日本人相手に強盗をしたとは思っていなかったかもしれません。
[st-kaiwa1]日本人(アジア人)旅行者ということはバレているという前提で防犯対策をしたほうより良い方法が見つかるね![/st-kaiwa1]
治安情報などを知ることは防犯対策になる
新しい町へ行ったときにその町の治安情報や数十万人以上の大きな都市なら危険な地区やエリアを知ることがとても重要です。
基本は観光案内所や宿泊する所のスタッフやオーナーさんに聞いて情報収集します。
[st-cmemo fontawesome=”fa-exclamation-circle” iconcolor=”#ef5350″ bgcolor=”#ffebee” color=”#000000″ iconsize=”200″]
観光案内所の治安情報は鵜呑みにします。しかし、宿のスタッフやオーナー、近所のレストランや商店の人の話は危険度をちょっと増して捉えることも多いです。
彼らは地元の人、住人なので住人感覚で治安について話します。地元の人は大丈夫だけど、観光客が行くにはちょっと危ないという場所がいくつもあるからです。
そういったときは「まぁでも私は外国人観光客だから。そういった人でも大丈夫かなあ」と聞き返すともっといいですね。
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人から聞くだけじゃなく、町を歩きながら自らの目でその町や地区の治安状況を知ることもできます。
地元の人たちが持っているバッグの位置を変える
これはどこでも通用するし、特に大きな街で危険な地区を察知するときには重宝します。
中南米の人は人が多いところで盗難や防犯に気を付けるときや危ない地区に入ると持っているリュックを背中に背負うのではなく前に持ってきます。胸で背負うという表現が正しいのかわかりませんが、そんなかんじ。
また肩掛けバッグも横ではなく前、不便でも胸の方にバッグが来るように持ち替えます。
この光景をみたら注意力を高めます。もちろん自分もバッグを持っていたら持ち替えます。
中米が主だけど商店の入り口は営業中でも格子の扉が閉まっている
格子の扉で閉ざされていて営業中でも店内に入れないということです。買い物するときはベルを鳴らすか大きい声で呼ぶことが多いです。
例えば、グアテマラのアンティグアはグアテマラの中では比較的安全な町と言われていて、中心部は店内に入れる商店も多いですが町のはずれになると格子扉を閉めている商店が増えてきます。
また私がアンティグアにはじめて行った2008年と比べると2017年のアンティグアは格子扉を閉める商店がかなり少なくなってきていました。
格子の扉が閉まっている商店が多い町に来たら気を引き締めますね。
ヘッドホンのコードを服の中を通す
最近はこれをする人が減ってきているのでなかなか見かけなくなりました。
なので危険を察知する信号という役目が少なくなりましたが、自分が防犯のためにしていることでもあります。
「ヘッドホンで音楽聞きながら歩く人が防犯対策がどうの言える資格がない!」って思う人もいるとは思いますが好きな音楽聞きながら散歩(街歩き)って楽しいじゃないですか。
もちろんヘッドホンして音楽が聞ける街や地区や時間帯などなどは考えますよ。
海外旅行の防犯対策は犯罪にあう確率を減らすことを考える
私は1度グアテマラのアンティグアで置引きにあっていて、その時のことをまとめています。
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置引きされた経験から防犯に関しては注意するようになって自分なりの防犯対策も考えたりしました。
ただ、100%犯罪にあわない方法なんてなく、できることは犯罪にあう確率を減らすことだと思っています。
「夜に外出を避ける」「人通りの少ない通りを避ける」「言い寄ってくる人を信用しない」「人ごみを避ける」など一般的に言われている防犯対策も犯罪にあう確率を減らす行為ですよね。
そういった基本的なことを守りつつも、観光している時、移動している時など旅行中の様々な状況のなかで私が意識していたことはこれです。
スリや強盗などが盗みの対象を探しているときに「こいつは面倒くさそう」と思わせる。
防犯対策ははったりやパフォーマンス
海外旅行の防犯記事を書いているサイトの中には「南京錠をバッグにかけているとここに貴重品が入っていると知らせているからしない方がいい」と書いているところもあります。
この考えも正しいと思います。しかし、私はバッグに南京錠をかけます。
私は盗人が「南京錠をつけたりして防犯対策しているから、今も警戒してるかもしれない」と思ってほしいのです。
[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=”100″]・南京錠がかかっていてチャックの開けずらいバッグ
・口が開いている肩掛けバッグ[/st-cmemo]
どちらのバッグの方がうまく中のものを盗めると思いますか?
この防犯意識は、悪く言えば「盗人の目を防犯対策をしていない、ほかの旅行者へ向けさせる」といったものです。でも、これが私の基本的な防犯の考え方です。
ナイフや銃を出して脅してくる強盗には何も通用しません。強盗が「南京錠をしているから金目のものを持っている」と判断して襲ってきたら、運がなかったとあきらめるしかありません。
そのリスクも考えたうえで私は「南京錠をしているからちょっと面倒な奴だな」って思ってもらうほうに賭けています。
盗人以外にも地方、国境付近の検問では悪徳警官が難癖付けてお金をせびるっといったこともあったりします。
私はコロンビアからエクアドルに入国してキトへ向かっているときに検問に引っかかり私だけがバスを降ろされて手荷物検査されました。
その時、警官に手持ちの現金がいくらあるか聞かれました。ちょっと変に感じたので大きな声で答えました。
なぜ大きな声で答えたかというと、乗っていたバスのドアや窓が開いていたのでほかの乗客にも聞かれたと警官に思わせたかったからです。
もし難癖つけて警官が金を要求しても「なんで?」とか大きい声で言い続けていれば、「この警官が不法に金をせびっている」と思った乗客が助けてくれるかもしれない。
と考えたからです。
もちろん乗客にいくら持っているか知られて襲われるというリスクも考えましたが、その時はこのような判断をしました。
結果はお金に関しての追及もなくバスに戻ることができましたが、この警官が私からお金をせびる目的があったのかどうかはわかりません。通常業務(税関的な役割)で現金確認があったのかもしれません。
ただ、あの瞬間に違和感を感じてそういった行動をしました。
人通りの少ない通りを歩くときはタバコを吸う
これは半分ネタです。
人通りの少ない通りを歩かないといけない時に首絞め強盗対策でタバコを吸います。
それは、首絞められた時に首を絞めてる腕にタバコの火のついてるところをジュっと押し付けるためです。
銃器持っていたら、落とされた後に撃たれるかもしれませんのでおすすめはしません。
2008年にボリビアのラパスへ行ったときに、首絞め強盗が大流行でそこで出会った日本人旅行者の話だと私がラパスに着いた前の週に3人の日本人旅行者が首を絞められて身ぐるみを剥がされた、という話を聞きました。
ラパスは標高3,640mもあり、走って逃げる方が高山病になって命の危険が出てくる過酷な環境です。
それは目をつけられた時点で終わりを表しているのと同じなのです。
防犯対策を考えて考えて、タバコをジュっと押し付けることを思いつきました。
ボリビアは銃犯罪が少なかったので撃ち殺されるという心配がなかったのです。
実際にそんな機会はなかったのでよかったですが、しょうもないことですが、いろんなことを考えて防犯対策するのはとても大事です。
肉体的な要素も大事だったりするかも
確信はないのですが、私は昔にボルダリングにはまってて腕を含めて上半身の筋肉が結構ついていました。
日本人旅行者から「腕太いっすね」って言われたり、地元の女性から「背中ががっしりしててステキ」なんて言われたこともありました。
はじめての中南米の旅行してすぐに置引きに1度だけ会いましたが、それ以降は未遂も含めてスリや強盗に出くわしたことが全くないです。
その要因のひとつに肉体的なものもあるのかと思ってグアテマラ人の友達に聞いてみたら
「背高くないけどTシャツ越しでもしっかりしてるのがわかるから、アジア人だし空手とかやってるって思うかもね」
と言われました。
安全に海外旅行をするために体鍛えるのも悪くないみたいです。
一番大事な防犯対策は命を守ること
防犯対策といっておいて申し訳ないですが、何か起こった時のことを覚悟しておいてください。
覚悟は大袈裟ですが、考えてください、イメージしてください。
基本的に強盗などは金品が目的なので命を奪うことは少ないです。しかし抵抗などをすると話が変わってきます。
「抵抗せずに要求されたものを渡す」
といったことはガイドブックにもネットの防犯対策が書いてるページでも旅行者同志の話でも出てきます。
でも頭ではわかっていても、体が反応して追いかけてしまうかもしれません。
ひったくりが銃を持っている状況なんてありえない国で何十年も生きてきた人にとっては、犯人を追いかけることは殺されることではないですから。
この感覚が染みついているので、普段から強盗やひったくりにあったら自制することを考えていないと体が勝手に動いて撃たれてしまうかもしれません。
そんな時に体が動かないようにイメージトレーニングしておくのってとても大事だと思っています。