2020年6月11日から、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、同社のインターネット接続サービスの「OCN光回線サービス」においてIPoE(IPv4 over IPv6)方式の接続の標準提供になりました。
[st-kaiwa2]これってどういうこと?[/st-kaiwa2]
[st-kaiwa1 r]OCNの光回線をご利用の方には通信速度改善のチャンスだよ[/st-kaiwa1]
OCNのIPoE(IPv4 over IPv6)方式の標準提供を簡単に説明するとこんな感じです。
- 追加料金不要、お申込み不要、工事不要で通信品質の向上が見込める
- 対象プラン:OCN光、OCN for ドコモ光、OCN 光 with フレッツ、OCN光「フレッツ」
- OCN v6アルファの契約がなくても、市販の対応ルーターを用意すれば、IPoE(IPv4 over IPv6)の利用が可能
- ほかに、ご利用中のホームゲートウェイ(ひかり電話ルーター)に接続機能が順次提供される
それでは、それぞれ詳しく紹介していきます。
IPoE(IPv4 over IPv6)方式とは何?
まずは、OCNが標準提供した「IPoE(IPv4 over IPv6)方式」について簡単に説明します。
現在インターネットを利用する場合、大きく2つの接続方法(道路)があります。
従来型の接続方式のPPPoE方式と、それに代わる接続方式のIPoE方式です。
画像引用元:NTTコミュニケーションズ株式会社
図のように、PPPoE方式とIPoE方式では通信の通る道路がそもそも違います。
PPPoE方式は、OCNからインターネットにつながる道路上に網終端装置という高速道路の料金所のような所があり、道路は混雑がしやすく速度低下につながりやすいです。
一方、IPoE方式には網終端装置がなく空いているので速度低下がしにくく、通信速度の上限も上がるので通信速度の向上も見込めると言われています。
ですが、2020年6月10日までOCNではIPv4通信はPPPoE方式、IPv6通信はIPoE方式を利用するといった仕様でした。
この仕様だと、IPv4にしか対応していないWebサイトを見る場合はPPPoE方式の道路を通ることになります。
そして、IPv4にしか対応していないWebサイトなどは多いんです。
このようなデメリットの解決方法が、IPoE方式の道路にIPv4の通信ができるようにした技術のIPoE(IPv4 over IPv6)です。
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今までのOCNではIPoE(IPv4 over IPv6)の利用は有料オプションを申込む必要があった
2020年6月10日までは、OCNで、このIPoE(IPv4 over IPv6)方式を利用するには「OCN v6アルファ」という有料のオプション(月額550円税込)の契約が必要でした。
そして、OCN v6アルファを契約すると専用のルーターがレンタルされます。
要するに、OCN v6アルファを契約するとレンタルされる専用のルーターじゃないとIPoE(IPv4 over IPv6)方式が利用できなかったのが、2020年6月11日以降、市販の対応ルーターなどでもIPoE(IPv4 over IPv6)方式が利用できるようになりました。
市販の対応ルーターなどでもIPoE(IPv4 over IPv6)方式が利用可能となったことで、月額550円(税込)を支払うOCN v6アルファ以外の選択肢が増えたわけです。
[st-mybox title=”OCN for ドコモ光の方へ” fontawesome=”fa-exclamation-circle” color=”#ef5350″ bordercolor=”#ef9a9a” bgcolor=”#ffebee” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
OCN for ドコモ光を契約されている方は、「OCN v6アルファ」の月額費用が無料だったり、最低利用期間もなく違約金も発生しません。
また、OCN v6アルファでレンタルされる専用ルーターには無線LAN(WiFi)機能も付いているため、OCN for ドコモ光のご契約者さんは「OCN v6アルファ」を契約するのが一番安く済む方法かもしれません。
一度、窓口へご相談されてみてはいかがでしょうか?
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※すでにOCN v6アルファを契約の方は、契約内容によっては中途解約などをすると違約金が発生するかもしれませんので、一度窓口などへご相談されるのが良いかと思います。
OCNのIPoE(IPv4 over IPv6)方式の標準提供を利用する方法
OCNのIPoE(IPv4 over IPv6)方式の標準提供を利用する方法(OCN v6アルファ未契約で利用する方法)を紹介します。
IPoE(IPv4 over IPv6)方式の標準提供対象のプランを確認
- OCN光
- OCN for ドコモ光
- OCN 光 with フレッツ
- OCN光「フレッツ」
[st-mybox title=”注意ポイント” fontawesome=”fa-exclamation-circle” color=”#ef5350″ bordercolor=”#ef9a9a” bgcolor=”#ffebee” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
主にOCN with フレッツやOCN光「フレッツ」をご契約している方ですが、IPoEのルートが開通していない場合がありますので、「マイページ」でIPoE提供状況を確認してください。
参考:OCN IPoEインターネット接続機能の提供状況を確認したい
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また、実際にIPoE接続がされているかどうかを確認する方法は、OCNに確認のページがありますのでそちらのページをご覧ください。
IPoE(IPv4 over IPv6)方式の標準提供の対応のルーターを用意
IPoE(IPv4 over IPv6)方式の標準提供の対象のプランに契約していて、IPoEの提供状況が「提供中」になっていれば、対応のルーターを用意すればIPoE(IPv4 over IPv6)方式の利用が可能となります。
※ご利用の環境によっては、配線のほかに現在ご利用の接続設定の解除・切断などが必要な場合があります。
[st-kaiwa2]対応ルーターってどれ?[/st-kaiwa2]
IPoE(IPv4 over IPv6)方式を利用するには、大きく3つの種類のルーターを利用することでできるようになります。
- 市販の対応ルーター(OCNバーチャルコネクト対応)を購入
- ご利用のホームゲートウェイに接続機能が提供されるまで待つ
- OCN v6アルファを契約して、対応ルーターをレンタルする
市販の対応ルーター(OCNバーチャルコネクト対応)を購入
電器店やAmazonなどで対応ルーターを購入して、ご自身で用意する方法です。
こちらの方法では、ルーター購入費がかかります。
対応ルーターとは「OCNバーチャルコネクトに対応したルーター」のことをいいます。
OCNバーチャルコネクトに対応したルーターは、バッファローやエレコムなど主要な周辺機器メーカーからも発売されています。
NTTコミュニケーションズから対応ルーター一覧が発表されているので、そちらでメーカーや機種名などを確認してください。
上記のPDFで紹介されているOCNバーチャルコネクトサービス対応の端末は以下のような製品です。
ご利用のホームゲートウェイに接続機能が提供されるまで待つ
ひかり電話のご契約者さんが使っているホームゲートウェイ(NTTのロゴが付いているルーター)にIPoE(IPv4 over IPv6)方式の接続機能が順次提供されています。
現在のご利用環境を何も変えずに、しかも無料でIPoE(IPv4 over IPv6)を利用することが可能になります。
[st-kaiwa2]いつホームゲートウェイに機能が追加されるの?[/st-kaiwa2]
ホームゲートウェイでの利用が可能になるタイミングでお客さまに、順次OCNメールで案内がされます。
「OCN光」プランのご契約者さんには2020年6月11日以降、順次連絡しているようですが、お住まいの地域によって、連絡が数か月後になる可能性もあるようです。
ほかの、OCN for ドコモ光、OCN 光 with フレッツ、OCN光「フレッツ」のプランに関しては、将来的に対応予定とされているので1年後など長い期間待たなければいけないかもしれません。
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接続機能が提供されないホームゲートウェイがあるので注意してください。
OCNバーチャルコネクトサービス対応端末(pdf) にはNTTのホームゲートウェイの機種も記載されています。
古い機種(200番台)などでフレッツ・ジョイント未対応の機種ではご利用できないようです。
対応端末一覧に載っていないホームゲートウェイをお持ちの方は、NTTかOCNにご相談されるのが良いかと思います。
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OCN v6アルファを契約して、専用ルーターをレンタルする
OCNのオプション「OCN v6アルファ」を契約して、専用ルーターをレンタルしてIPoE(IPv4 over IPv6)を利用する方法。
こちらは従来の方法になります。
契約内容によりますが、基本月々500円(税抜)、24か月の最低利用期間があり、最低利用期間途中での解約には違約金が発生します。
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上記でも書いていますが、OCN for ドコモ光のご契約者さんは月額費用0円、最低利用期間も設定されていなく、違約金も発生しません。
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OCN v6アルファの専用ルーターには無線LAN(WiFi)機能のほかに、Webサイトの閲覧制限などができるホームネットセキュリティ機能も利用が可能です。
OCN for ドコモ光のご契約者さんはこちらのページの「プロバイダーがOCNなら・・・」を見る方がわかりやすいかもしれません。
まとめ
2020年6月11日から、OCNの光回線でIPoE(IPv4 over IPv6)方式の接続の標準提供になりました。
対象はOCN光、OCN for ドコモ光、OCN 光 with フレッツ、OCN光「フレッツ」のご契約者。
IPoE提供状況が「提供中」(マイページで確認が可能)と対応ルーターがあればOKです。
この条件を満たしていれば、基本、追加料金不要、お申込み不要、工事不要になります。
ただ、対応ルーターを用意するには費用や時間がかかります。
- OCNバーチャルコネクト対応の市販のルーター(ルーター購入費がかかります)
- フレッツジョイント対応のホームゲートウェイ(利用できるまで時間がかかります)
- OCN v6アルファ契約の専用ルーター(契約によって月々の支払いなどがあります)
市販のルーターやOCN v6アルファの専用ルーターを使ってIPoE(IPv4 over IPv6)方式を利用する場合は配線のほかに、今お使いのルーターの設定を変更する必要がある場合もあります。