今回の旅はペルーからの帰国でした。そんな旅の終わりの国ペルーでオーバーステイをしてしまいました。
なぜオーバーステイになったのか?そしてどのような対応をとったのか?を書いていきます。
オーバーステイは、在留期間満了後もその国にとどまっている不法滞在者のことです。
今回自分がオーバーステイになった経緯はアレキパの移民局に相談にいったときに「オーバーステイの罰金の方が安く済むから、そちらにしなさい」と言われたからなんですが、不法な行為をしてしまったことには変わりないです。
この記事を書くにあたってオーバーステイを肯定するつもりもなく、「こういう事もあるんだぁ、気をつけよ」と思ってくれれば幸いです。
ペルーで観光目的で滞在できる期間・日数
昨年2017年3月にペルー入管法が改正されまして、改正後は「365日の期間内で最大(累計)183日」に変更されました。また「ペルーに入国する際、入国日から6か月以上有効なパスポートが必要」ともなりました。
在ペルー日本大使館ペルー入管法の改正について
在ペルー日本大使館ペルー入管法の改正について(続報)
改正前は「最大183日」だけだったので、隣国に出国して一定期間(おそらく数日)経って、再びペルーに入国した際には「最大183日」の滞在が許可されていました。
バックパッカー用語でビザクリとかビザランと言われていることです、メキシコ⇔グアテマラ間でよくやっていることですね。
ペルーの入管法の改正で法律上ビザクリができなくなりました。(入管法は変わることも多いので最新の情報はご自身で確認してください)
[st-mybox title=”ポイント” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#ffffff” borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold”]
改正後は365日の内で最大183日そして累計と書いてあります。
年単位ではなく「365日の」と書かれているので正確な計算方法はわかりませんが、おそらく「ペルーを最後に出た日から半年(183日)経たないと新たに183日間の滞在が許可されない」ということだと思います。
半年以内に再入国した場合は累計されるので直近の滞在期間の日数に加算されていく形で、183日以上になるとオーバーステイまたは入国拒否になると思います。
[/st-mybox]
こんな感じかな
【注意】法律ではこうであってもそれを決めるのは入国審査員
ペルーに限らずその国に入国する際にパスポートに入国スタンプと許可された滞在日数が書かれます。
パスポートの電子記録にもその日数が記録されているはずです。なので、このパスポートに記載された日数が尊重されます。
ペルーでは長くても許可滞在日数を90日と書かれることが一般的ですが、入国の際に「何日間の滞在?」という質問に「1週間」などと答えると30日とか60日しか許可してくれないことも普通です。
183日間の滞在を求める際にはなぜそれだけの期間ペルーに滞在するのかをきちんと説明しなければならないこともあります。
入国の際に記載された日数以上その国に滞在した場合、例えばペルーの場合、法律で183日認められていたとしてもオーバーステイになります。
オーバーステイになってしまった経緯
ペルーの観光目的の滞在日数についてご理解いただけたと思うので、ここから自分に起こったことを書いていきます。
2017年3月ペルーの入管法が改正された後の6月にペルーに入国しました。
実は2016年10月から2017年2月までペルーに滞在していたのですが、法改正後初めての入国だったので滞在日数の累計計算はされませんでした。
この時に2017年11月にリマでDELEというスペイン語検定を受けようと考えていたので、その旨を入管の人に伝えて183日の滞在許可をもらいました。
マキシマム ザ ホルモンのライブ見るためにペルー出国と日本への航空券を購入
マキシマム ザ ホルモンがブラジルとチリで単独公演を2017年10月に行うことを知ってしまい、今までマキシマム ザ ホルモンのライブ見たことなかったし、日本だとチケット取るにも大変だと思ったのでライブチケットを買ってしまいました。
買ったと同時に思ったのが、「ライブ見終わった後ペルーに再入国する時にトラブルにならないために日本へ帰る航空券も買わなくちゃいけない」
DELEの試験は11月下旬で帰国は12月になる
↓
12月は航空券ちょっと高め
↓
いろいろ日付を変えて調べると12月24日発の便の値段が下がっている
↓
即購入
航空券を買った後に頭をよぎったのが「滞在日数大丈夫?」ってこと。計算すると、チリに4日間以上滞在すると12月24日は183日以内になることを確認。
そして、念のためチリには10日くらい間滞在した。
ペルー再入国で問題発生
チリからペルーに再入国したのが10月30日。
その時点で計算上で60と数日の滞在許可をもらえる日数が残っていて、日本への飛行機を乗る日までだったら55日くらいの滞在許可をもらえれば問題なかったのだけど。
許可された日数は50日間…
「入管のおねーさん、お願いだから60日くれない?60日はまだ残ってるよね?」
「知らない!あんたペルーに居すぎ!」
「12月24日に日本に出発する航空券持ってるんだよ」
「とにかく、あんたはペルーに長いこと居るし、入ったり出たりしてるし!ダメ!50日以上滞在したいなら滞在先の移民局行って延長手続きしてちょーだい!」
「・・・・ダメ?」
「ダメ!」
「・・・」「・・」「・」「」
こんなことが起こってしまい、移民局に行って延長手続きをしなければならなくなった。
アレキパの移民局で延長手続きするより罰金の方が安いからそうしろと言われる
ペルーのアレキパに戻り、オーバーステイになるまで時間は50日あったけど早々に移民局に延長手続きをしに行きました。
延長手続きができるという情報を持ってはいたけど、ペルーに再入国したときの入管のおねーさんみたいな人だったら認めてくれるかなぁなんて不安も持っていました。
係員に事情を説明すると、パスポートの電子記録をパソコンで読み取り、その画面を二人で見ながら「あなたの言っていることは正しいね、なんで50日間しか与えなかったんだろうね」と言ってくれた。
だよね!だよね!そのように言ってもらえてすごくほっとした。
そしてプリントアウトして持って行った航空券の出発日を入力すると、4日間のオーバーステイになると表示された。
[st-card id=9173 label=”関連” name=”” bgcolor=”” color=”” readmore=”on”]
係員の人が少し考えてこう言った。
「4日間のオーバーステイだったら、オーバーステイの罰金を払った方が安いからそうしなさい」
えっ!
「延長手続きを受付けることもできるけど、延長手続きをすると60~70ソル(2,100円~2,500円くらい)かかるけど、罰金だったら16.2ソル(580円くらい)だから」
「でも法律違反だし。それに今後ペルーに来ることがあるときに、オーバーステイをすることで入国が認められないんじゃないですか?」
「あなたの場合、今後ペルーへ来るとしても半年後よね?」
「そうですね」
「なら、大丈夫よ。それぐらいの期間が開けば大丈夫」
「でも。。。法律守りたいんですが。。。」
何言ってるんだコイツってな顔をする係員
「わかりました、そうします。でも僕の乗る飛行機は深夜2:00に出発するのでその時間って銀行開いてないですよね?」
「大丈夫。罰金は前払いできるから。書類書いてあげるから今日にでも払いなさい。」
ペルーでオーバーステイした際の罰金は1日1ドルとされている。
1ドルは約3.3ソルなんで、そのレートなら5日分に相当するのだけどレートが悪いのか?それとも違う計算式があるのか?実は自分の計算では5日間のオーバーステイになるはずだったので、日数のカウントの仕方が特別なのかもしれない。
そして、ペルーではオーバーステイの罰金を移民局や国境の入国管理局で支払うことはできなく街の銀行で支払いをします。
この時点ではBanco de la Nacionという銀行でのみオーバーステイの罰金の支払いができます。
[st-cmemo fontawesome=”fa-exclamation-circle” iconcolor=”#ef5350″ bgcolor=”#ffebee” color=”#000000″ iconsize=”100″]オーバーステイをして入管で罰金を払えると思ってそのまま国境のイミグレ行っても、銀行で罰金を払うために街に戻ることになるので注意してください。[/st-cmemo]
「この紙を銀行の窓口に出して支払いを済ませたら、レシートを貰えるから。そのレシートが証明書になって出国の時に必要だから大切に保管してね」と振込用紙を渡される。
移民局での手続きが終わったので貰った振込用紙を持って銀行へ。
振込用紙を見た銀行の窓口の人が
「これって・・・オーバーステイの罰金よね?」
「そうです、その日(出国する日付が書かれている)に出発する飛行に乗るので、しかも深夜なので。事前に・・・」
「あぁ・・・そういうことね。」
そりゃそうだこの時点で1か月半以上の未来のことに関しての罰金を払うのだから。
支払いを終え、レシートを貰い無事終了
ペルー出国当日の様子
オーバーステイになってしまったけど、事前にできることを全てして、いざペルー出国。
リマの空港の出国審査場にて、パスポートと罰金支払いのレシートを提示すると。
「オーバーステイしたの?」
「はい、事前にアレキパの移民局に行って手続しました。」
「あぁ、じゃあっちに別の窓口あるからそっちで手続して」
空港の出国審査場の片隅に移民局の窓口があってそちらで手続するように言われた。
全然混んでいなかったのでその係員も一緒に移民局の窓口に行き「このお兄ちゃんスペイン語話せるから大丈夫だわ」と言って戻っていった。
パスポートと銀行のレシートを見せると
「ちょっと待って・・・飛行機は何時の出発?」
「2時くらいですね」
「今、まだ23日の11:45だから。ちょっと待っててくれない?あなた4日分の罰金を払っているから日付変わるまで待ってほしいの。」
「問題ないっすけど。実はアレキパの移民局で事前に手続したんですよ。その時に24日に出発するって」
「それだわ!まだ23日だからね、ごめんね。でも、ちゃんと手続してるからそれ以外は問題ないから。逆に日数分きちんと払っていなかったら飛行機乗れないからね。」
そして0:00を過ぎると、銀行のレシートと交換する形で別のレシートをもらった。
「これもって出国手続してね」
そして、無事に出国しました。
[st-card id=7396 label=”関連” name=”” bgcolor=”” color=”” readmore=”on”]
[st-kaiwa1]オーバーステイにならないために、旅行先の国の観光目的のビザなしの滞在日数を大使館やガイドブックなどできちんと把握しておいてください。[/st-kaiwa1]